企業の取り組み事例

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㈱京都紋付

〒604-8823 京都府京都市中京区壬生松原町51-1
TEL.075-315-2961

京黒紋付染の技術で繊維製品をアップサイクルする「K」プロジェクト

SDGsゴール達成

  • 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 12. つくる責任 つかう責任
  • 17. パートナーシップで目標を達成しよう

次世代リーダーからの評価点数:-点

SDGs取り組み内容

①弊社は1915年の創業以来、着物の礼服の京黒紋付を染色している会社です。しかしライフスタイルの変化と共に黒紋付の生産量は激減しています。そのような状況下において、弊社の京黒紋付染という伝統技術を用いて、衣類のアップサイクルを行う事業を2013年10月にローンチいたしました。WWF JAPAN、セカンドストリートとコラボしてパンダブラックプロジェクトとしてスタートしました。目的はシミや汚れで着られない衣類を黒染めでかっこよく再生して、廃棄される衣類をなくそうという目的です。
 現在新しく作られた衣類の40%は廃棄されたり、焼却されています。この問題は世界的な社会問題となり、2023年までにフランスでは売れ残り衣類の廃棄を全面禁止にします。そこで弊社は、シミやヤケで着られない衣類、アパレル業者が持っている不良在庫、古着屋が持っているヤケなどで販売できない衣類などを、100年以上、黒専門の染色会社として培ってきた独自の技術で黒く染めてカッコよく再生する「k」プロジェクトとして進めています。
 「K」プロジェクトでは、黒染めで再生するだけではなく、当社の「深黒加工(衣類を真っ黒に変化させる技術)」で、新品の時より価値を上げる染色技術です。このプロジェクトはNHKワールド、ガイアの夜明けなどなどTV,新聞、雑誌で多くの特集を組んでサスティナブルな取り組みとして取材を受けています。
 目的は、着られない衣類を再生して廃棄量を削減する事ですが、それを実行する過程でいろいろなプランを取り入れて、コロナで困っている小売店、飲食、ホテル、タクシー会社など様々な業種に活力と利益を与えられるスキームを構築しています。
②このプロジェクトは以下の3つのスキームで現在取り組んでいます。
 まずは、一般の消費者がお持ちの衣類を当社のHPで受注するスキームです。消費者は当社のHPにおいて自分が持っているシミ、ヤケなどで着られなくなった衣類を、当社に発注して商品を当社に送れば、黒染めを行って消費者に直接発送します。消費者はHPで、染めたい衣類のアイコンを選択して、プレス加工などのオプションを選択すれば簡単に発注できます。当社と消費者と直接取引です。
 2番目のスキームは、上記のスキームでは、染め替えのプラットホームは当社のホームページだけですが、もっと多くの方々にパートナーになっていただき、プラットホームを増やすスキームです。具体的には、窓口になっていただけるパートナー様に当社の染め替えに誘導する固有のURL、バナー、QRコードlを当社が発行します。それをHPや印刷物などに印刷いただき広めていただく、そこから申し込まれた情報はすべて当社で個別に管理しています、と同時にパートナー様にもパスワードを発行して、個別の受注管理画面にアクセスができて、自社の受注状況がわかるようになっています。そして、その受注に際して利益を還元する為のスキームが以下の二通りあります。一つは一定のパーセントでキャッシュバックを行います。いたって簡単で染め代金から一定の額をコミッションとしてお支払い致します。もう一つの還元方法は、京都紋付が消費者に商品を納品する際に、染め替え加工アイテムに応じて決められた金額のパートナー様でのみ使用できるクーポン券を発行します。クーポン券の額面は、500,1000,1500円です。その会社様で消費者が使用したクーポンを額面を京都紋付が買い取らせていただきます。
 つまりパートナー企業様は、衣類を黒染めで再生する事業をサポートする活動を行うことでSDGsに寄与して、その結果利益も得られるというスキームです。
 3番目のスキームは、アパレルメーカーが衣類を販売する際に、黒染めした後をデザインしておく。衣類は黒染めですべてが真っ黒になるのではなく、素材や織、加工方法によっていろいろな表情の黒染めになります。物によっては一部が黒く染まり、一部が赤色、白色、元のプリントがうっすらと見えるなど多彩な表情に生まれ変わります。真っ黒にならない新たな衣類として生まれ変わります。そしてこの染め替えの概念、文化を世の中に広めるためのコンソーシアムを横軸には、同業社、メーカー、小売店など、縦軸にはアパレル業者、消費者などで結成して、染め替えの概念を広く世の中に広めて廃棄される衣類を削減したいと考えています。

SDGsに取り組んだ経緯

前述したように弊社は京都で黒専門に染めている染色会社です。このプロジェクトをスタートする2013年以前より、着物の小売店から、黒染屋さんなら、汚れた洋服があるので黒く染め直してという要望が、時々ありました。そのような状況下において、衣類を再生するビジネスを当社の黒染め技術で行えば、衣類が再生され廃棄減少につなげられる思い、ホームページの立ち上げを2013年の秋にスタートすることを同年4月決定しました。折しも、その6月に博報堂から弊社に連絡があり、WWF JAPANとセカンドストリートがシミやヤケで着られない衣類を黒染めで再生して廃棄される衣類を削減するプロジェクトを立ち上げるので、染めてもらえないかという打診でした。そして2013年の秋に行われる東京デザイナーズウィークのWWFのブースすべてを京都紋付の染め替えでデザインしたいとの事でした。そしてこのプロジェクトは3年の期間限定で「PAND BLACK」プロジェクトとして2016年秋まで行われました。と同時に弊社も「KURO FINE」プロジェクトとしてスタートしました。
 このプロジェクトは当社のとって二つの大きな意義があります。一つは当社の世界最高峰の黒色を出す技術で、着られない衣類を黒く染めてアップサイクルする事で廃棄される衣類を減少させることができる。もう一つは、京黒紋付染の加工技術は、能、歌舞伎、大相撲、芸妓などの正式な行事には欠かせない装束の染める技術ですが、100軒以上あった黒染屋が今では数軒で、経営が成り立たず、後継者がいない状況で崩壊寸前です。我々が崩壊するとこの黒紋付が伝統的な技法で染色できなくなります。弊社は京都紋付の社名にあるように黒紋付で成り立ってきた会社ですので、この技術を絶対に後世に伝える責務があります。ただ生活スタイルが変わっていくので、黒紋付だけでは継承は不可能ですので、現在のライフスタイルに合った形で残していくことを考えました。それが京黒紋付付染の技術による衣類のアップサイクルです。当社がSDGsに取り組んだ経緯は、京黒紋付染めの技術を後世に残すために今の世の中に必要とされる事つまり衣類の黒染めによる再生で、この技術を生かすことです。

企業PR

弊社は1915年より黒染め一筋に黒を極める加工で歩んでまいりました。近年の着物需要の低迷を受け、2000年の初めから当社では京黒紋付染めの黒を極める加工技術を和装だけでなく洋装の世界にも展開してまいりました。この加工技術は当社独自の加工技術「深黒加工」で、ミヤケイッセイのハート、チャンピオン、ビビアンウェストウッドなど数多くのアパrテルブランドからOEM加工を受託しています。
 また近年では、WWF JAPANなどともコラボレーションを行い、弊社の黒染めで廃棄される衣類をアップサイクルする事業を展開しています。当社のこの取り組みは、衰退していく伝統産業の技術を今の世の中にマッチした形で残していくだけではなく、SDGsにも寄与するというスキームで展開しています。伝統産業を現代に生かすという点からNHJKワールド、ガイアの夜明け、WBS、ニュースゼロ、日経新聞、高校の家庭科の教科書などなどで幾度となく特集を組まれています。
今後は日本にしか存在しない希少な黒染めを世界に広めていくためにいろいろと企画を立案していく計画です。

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